第2チェックポイントの郷の駅宇佐を後にして、快調だったペースを維持して別府を目指そうとしたのですが、何かおかしい。
休憩も食事もちゃんと取ったはずなのに、体が重い。ペースが全然上がりません。体を冷やしたせいかと思い、温まれば戻るだろうとしばらく歩き続けましたが、一向に回復しませんでした。
睡魔との戦い
そうこうしているうちに、今度は睡魔が襲ってきました。歩きながらガードレールにぶつかってしまうほど。人って、眠くなるとどうしようもないものです。
楽しいことを考えたり、歌を歌ったりして必死にこらえようとするのですが、睡魔には勝てず、フラフラしながら歩いていました。
立石峠をだらだらと登るあたり、ふとコース脇の非常駐車帯を見ると、何人もの参加者が地面に寝そべっていました。「寒くないのかな」と思いつつ、自分もあそこで横になりたい、横になったら楽になるのに——という気持ちが湧いてきて、それを抑えるのが大変でした。
なんとか立石峠を下り、睡魔がいよいよ限界に達しようとしたとき、一筋の光が見えました。コンビニです。
ファミマ山鹿店で手に取ったのは、レッドブル。これまで何度も夜間のレースで助けてもらってきたエナジードリンクという得体の知れない飲み物に、すべてを賭けてグイッと一口。
旨い。あとは体が復活するのを待つだけ——のはずでした。
七曲り峠と、あんこを我慢した話
七曲り峠入口に到着。ぜんざいが美味しそうでしたが、以前100キロレースであんこを食べてひどく眠くなった経験があったので、ぐっと我慢しました(レッドブルを飲んでいるので糖分だけならあんこ以上なんですけどね)。バナナを半分いただき、杖をお借りして七曲り峠へ出発です。

トレイルランニングをやっているからか、坂が坂に見えないくらいの傾斜で、登りは楽勝でした。むしろ長い下りの方がしんどかったくらいです。
そこから赤松峠を登り、第3チェックポイントの日出町保健福祉センターまでの道のりが、長いこと長いこと。レッドブルから授かるはずだった大きな翼は、思ったほどのものではなかったようで、相変わらずしつこい睡魔とキツさと仲良しこよしのてくてくウォークが続きました。

別府湾が見えてからが本当に長い
参加経験者から「別府湾が見えてからが長い」と聞いていた通り、本当に長かったです。それでもこのあたりから少し翼が生えてきたのか、眠気が抜けて元気が戻ってきました。
ボランティアで参加している知り合いから声をかけてもらい、さらに元気に。応援って本当にすごいパワーをくれるものです。

21時間36分、やっと終わったゴール
長い長い21時間36分09秒をかけて、やっとゴール。
感動というより、「やっと終わった」というのが率直な気持ちでした。
大会のコンセプトには、「この長距離歩行を通じて、いつもと違う視点から自分自身への旅、『こころの遠足』そして『歩禅』をお楽しみください」とあります。それを楽しめたかどうかは正直まだわかりませんが、とにかく長かった、そしてキツかった、というのが今の感想です。
来年の100キロウォークのことはまだ考えられませんが、いつかタイムを気にせずいられるようになったら、また出てもいいかもしれません。やっぱりどこかでタイムを気にする自分がいるんですよね。
友人夫妻も無事ゴール。おめでとうございます。


同じコース、それぞれの旅
同じコースを決められた時間内に歩くという、シンプルな大会。でも参加している人それぞれに、友人や家族との参加、ゴールや家で待っていてくれた人、目標を持って挑んだ人、何も考えずに飛び込んだ人——それぞれが見て感じたものは、少しずつ違っているのかもしれません。
それでも、長距離をゴールしただけで、それは本当にすごいことだと思います。今は誰かの言葉を借りて、自分で自分を褒めてあげたい気持ちです。なんにせよ、いい思い出になりました。
また機会があれば、その時の年齢で感じられる景色を、苦しみながらまた楽しみたいと思います。
これから挑戦しようと思っている方には、ぜひ参加してみてほしいです。東九州ならではのゆったりとした雰囲気の中、歩く楽しさと苦しさを味わってください。そしてゴールの別府の寛容で開かれた空気を満喫し、ゴール後の温泉でその一日を労ってあげてください。普段の生活では味わえない、最高に充実した気持ちでゴールを迎えられることをお約束します。

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