いよいよ2018年のUTMBの申し込みが始まりましたね。なんだか胸が弾むのはなぜでしょう(笑)。
健さんのレース中の様子は本人のブログで紹介していますが、ここでは私目線、サポートから見たレースの様子をお伝えします。
健さんのレース日記スタート編はこちら


朝4時起床、トンネルでイタリアへ
スタートは現地時間の午前9時。CCCのスタート地点はイタリアのクールマイユールで、宿泊地のシャモニーからバスで移動します。
朝4時に起床。ホテルの奥様がバス停まで車で送ってくださいました。バス乗り場は受付会場の近くなので、受付のときに下見しておくといいと思います。
6時のバスに乗り、約45分のトンネルの旅。選手もサポーターも同じバスに乗れます。選手はゼッケンを、サポーターは乗車券を見せれば乗車OKですが、かなりゆるくて、持っていなくても乗れそうな雰囲気でした。
モンブランの下はトンネルで町と町がつながっていて、フランスからイタリアへ移動するのですが、特に入国審査はありません。ただパスポートは必携です。時々提示を求められることがあり、持っていないと厄介らしいので注意してください。私たちは念のためコピーを持参しました。一度も提示は求められませんでしたが、怪我や病気の際には必要になることもあるそうです。
シャモニーを出るときは雨の予報でしたが、降っていませんでした。



クールマイユールでスタートを見送る
結構早く着いたので、開放されているスケートリンクの中で待機。ここでも荷物の最終確認、出したり入れたりを繰り返します(笑)。カフェもあって、温かい飲み物を買うこともできました。
スタート地点までは歩いて15分ほど、しかも登り。イタリアに来ると途端に看板がオシャレに見えるのが面白いです。
スタート地点では選手がチェックを受けて入場し、ここから選手とサポーターは別行動になります。サポーターは別の歩道を歩くようになっているのですが、思ったよりゆるやかで、スタートゲートを過ぎても選手の近くにいることができました。
スタート時刻が近づき、見える位置に移動。ここからはそれぞれ一人旅です。
いよいよスタート。動画で見たあの感動のシーンを、自分の目で見ています。実は健さんは3ブロック中の最後、3ブロック目のスタートで、DJさんもさすがに疲れ気味、最初のブロックほどの盛り上がりはありませんでしたが、それでもとても楽しそうにスタートしていきました。












クールマイユールでの小さな冒険
スタートを見送った後、せっかくのクールマイユールなので街を少し散策しました。とても綺麗で素敵な街です。カフェで休憩しながらサポート計画を立てようと思ったのですが——。
カフェに入ったものの、メニューが見当たらず、注文の仕方もわかりません。ここはイタリア、英語はほぼ通じません。仕方なく朝待機していたスケートリンクに戻り、飲み物とサンドイッチを購入。ここでもテイクアウトという言葉が通じず苦戦しました(イギリスでは「Take away」、アメリカでもまた違う言い方をするそうです)。最終的には無敵のボディランゲージで無事に手に入れました。欲しいものは、なんとしてでも手に入れるのです。



最大の決断——アルノーバへ
ここで今回最大の決断をします(少し大げさですが)。
このままシャモニーに戻ってゆっくりしてからシャンペに向かうか、それとも最初のエイド、アルノーバに行ってからシャモニー経由でシャンペに向かうか。事前に調べた情報では、アルノーバは何もない野原のような場所。行っても待つのが大変かもしれない。でも、もう一箇所くらいエイドを見てみたい気もする。突然現れたら驚くかなとも思いながら。
とりあえずバス乗り場へ向かいました。
予定時刻になってもバスは来ず、どのバスが来るのかもわからない。来たバスに乗ろうと決断すると、それがアルノーバ行きでした。乗るまで悩みましたが、結局アルノーバへ。この決断が、後にかなりのヒヤヒヤにつながることになるのですが——。
アルノーバまではバスで30分ほど。どんどん山を登っていき、こんなところをバスが通るのかと思うような道を進みます。だんだん不安になりながら到着した場所は、本当に山の中でした。
でも、今までに見たことのない素晴らしい景色。こんなところで一生暮らしたいと思うほどでした。
それから3時間、のんびりと応援を楽しみました。やってきた健さんは予想通りかなり驚いていました。このエイドはサポーターは中に入れず、選手のみ。水分補給を済ませ、テントの外でおにぎりを食べているのを見て、まだまだ元気そうでホッとしました。ここまでで最高峰の山ひとつを越えられたので、一安心です。元気に出発していきました。






バス最終時刻を見落とすという失態
私もバスに乗ってシャモニーへ向かいます。
ここで日本からメッセージが届きました。「育子さん、今どこにいるんですか?」
なんだろうと思って確認すると、シャモニーからシャンペに向かう最終バスが17時発とのこと。メッセージが来たのは16時。私はまだシャンペ行きのバス乗り場にいて、シャモニーまでは50分かかります。バス乗り場は行列。ちょうど来たバスに乗れればなんとか間に合いそう——。
最終バスがあるなんて、完全に時刻表を見落としていました。
なんとかそのバスに乗れたものの、国境ゲートは金曜の夕方で大渋滞。最大のエイドポイントであるシャンペに行けないかもしれないと、半分諦めムードに。
そんなとき、日本の友人から「なんか今日は何とかなりそうな予感」という根拠のない自信のメッセージが届きました。
すると——出発5分前にシャモニーに到着。無事バスに乗れました。計画は綿密に、ですね(笑)。バスの時刻表は事前にしっかり確認しておくことが大切だと痛感しました。


シャンペで迎えた、雨と寒さの夜
シャンペに到着。ここはスイスです。
日はすっかり暮れ、急激に寒くなり、雨も降り出しました。健さんは予定より少し遅れているものの、1時間以内には到着しそうです。
サポート用のチケットを見せると、選手の現在位置を確認して、選手が到着する5分前くらいにエイドエリアに入れてもらえます。赤いテーブルの奥が選手の入ってくるスペースです。
嬉しかったのは、サポートが待つスペースにもテントがあり、暖房が効いていて、食べ物や飲み物も購入できたことです。選手はもちろんですが、サポートする側も自分の食べ物を確保しておかないと、コンビニなどはないので本当に困ります。私は途中で買ったサンドイッチと持参のおにぎりに助けられました。
選手は食事や服装にかなり気を遣いますが、サポートする側は意外と自分の準備が手薄になりがちです。サポートのサポートはいないので、自分のことはきちんと自分で準備しておくことが大切です。特に食べ物の確保は重要なポイントです。
サポートする日本人の方は意外と多いので、わからないことがあれば思い切って聞くのがおすすめです。最近はアジアの方との見分けが難しいので声をかけるのに勇気が要りますが、「Are you Japanese?」と聞いてみるといいと思います。
スマホのライブアップデートを確認しながら待ちます。UTMBのLiveページから選手を追跡でき、動画もあって意外と便利でした。





健さん到着——そして反省点が生まれた瞬間
健さんが到着しました。アルノーバからの山がかなり大変だったうえ、雨と気温の低下でヘロヘロの様子でした。
まず着替えをしてもらい、その間に食事を取りに行きました。フードコーナーはかなり混雑していて、並んで待つ必要があります。温かいスープやパスタ、チーズ、クラッカーなど、結構おいしそうなものが揃っていました(ここは写真を撮り忘れました)。とにかく体が冷えていたので、温かいものを確保。少し元気が戻った様子でした。
バスの時間を確認すると22時出発。あまり時間がなかったので、出発を見送らずにある程度の準備をさせて、私が先に出発することにしました。
これが、後から考えると反省点でした。
予定ではシャンペ到着が20時56分。実際の到着は21時12分で、スタートの30分の誤差を考えるとむしろ予定より早めでした。にもかかわらず、ここを出たのは22時04分。1時間近くも休憩していたことになります。
CCCのコースは意外とタイトに設計されていて、30分遅れのスタートを考えると、淡々と走り続けないと関門は厳しい——これは終わった後に他のブログを読んで知りました。




最後の3つの山越えと、関門との戦い
ここからラストの3つの山越えは夜間、気温は氷点下。バロルシンに着く頃には3時間の遅れになっていました。
ライブアップデートの到着予測では、ゴール時間に間に合わない状況。シャンペ以降のエイドには行かず、ホテルに戻っていた私は、ライブアップデートとにらめっこしながら、日本でサポートしてくれている友人と一緒に、なんとか本人に伝わるようにメッセージを送り続けました。
走っている健さんはこの状況をあまり理解していなかったうえ、エイドポイントの場所を一つ勘違いしていて、「間に合わないかねー」なんて悠長な返事。ところが、たまたま近くを走っていた日本人の二人がヤバいという表情でダッシュしていくのを見て、ようやく我に返ったようです。
そこから猛ダッシュ。「ゴールに間に合わなかったら何て言われるか」と思いながら必死に登ったそうです。さらに雪の影響でコース変更があり、最後の山がひたすらの登りになっていて、これがかなり大変だったとのこと。

夜が明けて、ゴールへ
夜も明け、無事に最終チェックポイントを通過。ここからは下るだけです。ゴール時間にも少し余裕が出てきました。雨も上がり、青空が見えてきました。
ゴール地点に着くと、次々に選手がゴールしてきます。健さんは「2週間禁酒していたので今夜は絶対に飲む」と言っていたので、ビール、ワイン、チーズを買ってゴールを待ちました。
ライブアップデートで「あと2キロ」となってから、なかなか来ない。同じくらいのペースで走っていた福岡のM田さんが先にゴールしてきました。それから10分ほど待って——来ました。
もっとヘロヘロかと思っていましたが、とても元気な様子。後で聞いた話では、写真に写るためにTシャツに着替えてきたそうです。それも2回も(笑)。
二人でゴール。
ゴールゲートの前から、家族や友人、サポートしてくれた人と一緒にゴールできる仕組みになっていて、それぞれのゴールシーンがとても印象的でした。
ハラハラドキドキの一日でしたが、無事ゴール。健さんにとっても大満足のCCCになったようです。










雨の中のバス、そして祝杯
写真を撮る頃には土砂降りに。ホテルまで歩く元気もなくバスに乗ることにしましたが、こんなときに限ってバスがなかなか来ず、体が冷え切ってしまいました。
ホテルに戻ると、さすがに疲れたのか爆睡。夕方になるとむくっと起きて「お腹空いたー」と。
生ハム、チーズ、ソーセージ、そして日本から持っていったベビーハムも。今までに飲んだどのワインよりも美味しかったそうです。あの満足そうな笑顔が印象的でした。
その後、丹羽さんのゴールを見に、また街まで歩いて向かいました。




サポート初挑戦、反省点まとめ
こうして初めてのUTMB CCCチャレンジを大満喫し、たくさんの応援を受けて無事ゴールできました。サポートも初めての挑戦だったので、いくつか反省点があります。
着替えについて
シャンペのエイドでは着替えなくてもいいと言われていましたが、着替えられるものは着替えた方がいいと勧めて着替えてもらいました。これが大正解で、その後の冷えがまったく違ったそうです。ドロップバッグがない場合でも、下着・靴下・ウェアをしっかり着替えることで、夜の暑さ・寒さへの対策になります。2017年は例年にない寒波でしたが、暑い場合は汗対策が重要になります。夜間に2,000m以上まで登るので、想定以上のレイヤリング準備が必要だと感じました。
荷物について
当初は1時間に1本ジェルを食べる予定で20本近く持っていましたが、実際には途中でジェルを受け付けなくなり、ほとんど食べられなかったそうです。リュックの中の負荷になるだけなので、エイドで不要な荷物を回収しておくとよかったです(結局、残りのジェルを持ったままゴールしました)。
時間管理について
事前に読んだブログには「サポートは選手を極力座らせず、30分で送り出す」と書いてあったのに、疲れ切った顔を見るとついつい時間を忘れて休ませてしまいました。しかも私がバスに乗るために出た後も、健さんはのんびりしていたようです。休みすぎると逆に疲れが出てしまうので、ここはもっと厳しくいくべきでした。現在の進行時間とペース配分の確認、そしてバスの最終時刻の確認も、もっとしっかりしておくべきでしたね。
エイドへの同行について
残り2箇所のエイドは、サポーターも入場可能な場所でした。できれば行った方がよかったと思います。夜中なので、サポートが待っていてくれるという安心感は大きいだろうと思います。
ほとんどの選手はサポートなしで走っているので、少し過保護すぎるかもしれません。本来は選手自身が考えるべきことなのかもしれませんが、二人でゴールを目指すというのも、それもまた楽しい経験だと思います。
次のUTMB100マイルでは、もっと楽しく、もっと完璧なお節介サポートを目指したいと思います。
長くなりましたが、一気にサポート編を書き終えました。次は食事と観光について書いたら、このシリーズも終わりかな。長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
\ あわせて読みたい、我が家の暮らしのストーリー /
この記事が属するカテゴリーの「看板ページ」です。私たちの今の想いや、これまでの歩みをまとめています。ぜひあわせて覗いてみてください。

コメント
コメント一覧 (6件)
[…] サポートレース中編 […]
初めまして、孝子と申します。
海外からのコメントから上手くいかずで、こちらtestです。
どうぞ宜しくお願いいたします!
孝子さん
コメントありがとうございます。
私たちの情報でお役に立てる事がありましたら、
どんどんお教えしますので、
質問してくださいね
こちらこそよろしくお願いします
続きです~~~
英語って意外と通じ難い?
自分の食料も持参必要。。。そうですよね!一日中外に居ることになりそうだから、自分も食料持って行かなければ!
エイド移動のバススケジュールって、会場で貰えるのでしょうか?
事前にネット(サイト)に上がっていたら、Printして持って行ったほうが良いですか?
行けるエイドには全部行きたいなーって思ってますが、余裕あるかな???
着替えとかもきっと持ってあげることになるので、大き目のBackPackでサポーターさんは移動ですよね?結構、荷物多くなるイメージですね
エイド移動のバススケジュールなどは、
こちらに詳しく書いていますよ(*^^*)
https://tegecat.com/2017/12/15/10527/
このページの「行く前の準備」あたりに書いています
エイドを回れるかどうかは、選手のスピード次第です(^_^;)
CCCはドロップバッグが無いので、
着替えもあるとうれしいですね。
どのくらい必要かは選手と事前に相談しておくといいですよ
くれぐれも自分の食料を忘れないようにと、
うちの奥さんが言っていました(*^^*)
サポーターパスは選手受付の会場で購入でした。
受付時についていって買っておくといいです。
バス時刻はサポーターページでダウンロード出来るので、
確認しておくといいです。
(選手の通過時間がわからないと判断しにくいですけど)
海外で使用のiPhoneはほとんどSIMフリーのモデルなので、
ヨーロッパで使えるSIMに変更可能だと思います。
ご使用のキャリアかそちらで詳しい方に聞いて、
事前に購入出来るかもですよ