「豆炭とパソコン」から再発見したお金に縛られずに楽しく生きる価値観

豆炭とパソコン
目次

「お金」と「幸せ」の関係について考えたこと 〜25年前の一冊から気づいたこと〜

先日、ふと昔読んだ本のことを思い出し、もう一度手に取ってみました。その本は、糸井重里さんが書いた『豆炭とパソコン』という作品で、副題には「80代からのインターネット入門」とあります。

\楽天ポイント4倍セール!/
楽天市場
\商品券4%還元!/
Yahooショッピング

この本は、糸井さんが自身の“生みの親”であるお母さんと、インターネットを通じてやりとりをした記録をもとに書かれたエッセイです。当時、お母さんにiMacを送ったことがきっかけで始まった交流が描かれています。発刊されたのは2000年。今から25年も前の本ですが、驚くほど今の時代にも通じるメッセージが詰まっていました。

その中でも特に印象に残ったのが、「お金」と「価値観」について書かれていた箇所です。


お金は価値の“貯蔵庫”なのか?

人は、従来の価値観にとらわれていると、「お金こそが万能な価値」だと考えてしまいがちです。なにしろ、お金があれば大抵のものは手に入るからです。だからこそ、「とりあえずお金にして持っておこう」と考えがちです。

でも、そうやって「可能性」をお金という形で溜め込み始めると、次第に「貯めること自体」が目的になってしまいます。その結果、「お金を持つ=自分の可能性が広がる」と錯覚してしまい、お金が唯一の価値基準になっていく……。

このような話が書かれていて、読んでいて思わずハッとさせられました。


「得か損か」で判断する社会

お金を価値の中心に置くと、「得か損か」「儲かるか儲からないか」が物事の判断基準になってしまいます。そうなると、お店の人の人柄や、ちょっと高くってもそのお店で買ってあげたいと言う気持ち、価格だけではない情報や、感覚的な心地よさや、手触り、雰囲気、好きという気持ちなど、本来大切にされるべき“人間らしい感性”が見過ごされがちになります。

最近、ふと街を歩いていて思うのです。日本人ってあまり笑っている人が少ないなって感じます。知らない人には挨拶しない、困っている人がいても見て見ぬふり。子どもが挨拶しても「知らない人に話しかけちゃダメ」と親に言われるから、自然とそういう文化になってしまっている。

なんだか、みんなが息苦しく生きているように感じてしまうのです。

私たちが子供の頃って挨拶しなさいって言われていたのにな。どうしてこうなったのだろうね。


「稼ぐこと」と「使うこと」のあいだにあるもの

本の中では、「稼ぐにはどうしたらいいのか」と同時に、「楽しく使うにはどうしたらいいのか」も考えることが大切だと書かれています。

多くの人は「稼ぐ」と「貯める」をセットで行っていますが、その先にある「使う」という行為に目を向けられていない人が多いのではないでしょうか。お金は本来、自分がやりたいことを実現するための“手段”であるはずです。

でも、お金があると「減らしたくない」という気持ちが先に立ち、つい守ることばかりに気を取られてしまう。結果として、自由に使えなくなってしまう。使えないお金は、結局、自分の幸せにもつながっていかないのです。

元々何かのために貯め出したはずなんですよね。貯めることが目的だったわけじゃないと思うのです。

せっかく貯めた大切なお金を自分の幸せのために使えないなんて、なんだか勿体無いなと思うのです。

だってお金って死んだらあの世には持っていけないんですよ。だったら自分のために使い切った方がいいじゃありませんか。


流れが大切。お金も、幸せも、人の縁も

お金に限らず、人の気持ちや縁、そして幸せも、水のように“流れ”が大切だと思います。気持ちよく流れていると、また自然と新しいものが入ってきます。でも、溜め込んでばかりいると、流れが淀み、やがて腐ってしまう。

やたらと値切る人には次買ってもらわなくてもいいと思うし、意地悪な人には親切にはしたくありません。すぐに怒る人にも近づきたくないように、気持ちのいい態度や雰囲気の人にはまた会いたくなるし、そうじゃない人には距離をとりたくなります。そういう流れの中に私たちは生きているのだと思います。

最近よく耳にする「引き寄せの法則」や「ネガティブなことを口にしない」といった考え方も、結局は“自分の内側の流れを悪くしない”ための方法なのではないかと思うのです。


25年前にすでにそれを書いていた糸井重里さんのすごさ

こんなふうに、お金や価値観、人生観について深く考えさせられることを、25年も前に文章として残していた糸井重里さん。本当にすごいなぁと、改めて感心しました。

そして今、自分自身がようやくその言葉の意味に少しだけ近づけたような気がしています。


最後に

大きなお金を持っているからといって幸せとは限りません。お金が少なくても、その中で楽しく生きることはできます。

稼ぐにはどうしたらいいんだろう、楽しく使うにはどうしたらいいんだろうって言うことを、両方考えられる人。これからはそういう人が、お金に縛られずに自由に自分の幸せを追いかけていけるんじゃないだろうか。

「自分が本当にやりたいことにお金を使う」
「稼ぐことと同じくらい、どう使うかも大切にする」

そんな姿勢を持てる人こそが、自由に、しなやかに、自分の幸せを追いかけていけるのではないかと思います。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

無理せず楽しく、手作りの小さな暮らしを大切に。
アラカンの「つづく生活」実践者です。
半自給自足を目指しながら、仕事・趣味・家のことをコツコツ楽しんでいます。
日々を淡々と綴ることで、人生を整えるヒントが見つかればと思っています。

目次