夏野菜の代表といえば、きゅうり、トマト、ナス、ピーマンなどが挙げられます。これらを家庭菜園で育てようと思うと、実は「支柱」が大量に必要になることをご存じでしょうか?
支柱は高い?必要本数を考えると意外な出費に
ホームセンターなどの園芸コーナーで見かける緑色の棒。これが支柱です。長さや形もいろいろとあります。1本あたり150円前後するため、数が必要になると意外に出費がかさみます。
例えば、つる性のきゅうりやゴーヤは、苗1本に対して両側に支柱を立て、さらにその間にネットを張る必要があります。つまり、1株につき最低2本の支柱が必要になります。
トマトの場合は、仕立て方(日本仕立てや3本仕立てなど)によって、1株あたり1~3本ほど必要です。ナスも同様で、2~4本の支柱を使うことが一般的です。
数株だけなら大きな負担ではありませんが、たとえばきゅうりを20株育てるとなると、それだけで支柱が40本近く必要になる計算です。
ただ支柱を立てるだけでは、風で倒れてしまう危険があります。そのため、支柱同士を横に渡したり、三角形に組んで補強する必要もあります。こうした構造を作ることで、支柱の本数はさらに増えていきます。
今年は加工用にいつもより多くきゅうりとゴーヤを作るので、支柱がこれまで以上に必要になります。当初「竹」で用意する予定でしたが、時間がかかるため断念することにしました。まぁ、来年に向けて少しずつ揃えることにしましょう。
自分で作ってみて思うことだけど野菜の傷や曲がりは本当にダメなの?
スーパーに並ぶ野菜は、まっすぐで形が整い、傷一つないものばかりです。これは日本の出荷基準が非常に厳しいためです。しかし、実際に自分で野菜を育ててみると、「多少曲がっていても、傷があっても、味には関係ない」ということがわかります。
むしろ、朝採れの野菜は鮮度が命。規格外でも、美味しさは引けを取りません。大量流通を前提とするなら規格の箱に決まった本数を入れるため、規格も必要かもしれませんが、自家用ならそんな基準に縛られる必要はありません。
もし私がただの消費者だったら、形や見た目ばかりを気にしていたかもしれません。でも、実際に育ててみると、「見た目より味」「手間より愛着」という価値観が芽生えてきました。野菜作りには、食べること以上の学びや気づきがあります。
農家さんが出荷する野菜の規格外のものは加工用に回されるしかお金になりません。せっかく作ったのにそれはもったいないことです。本当は地元で作ったものを地元で消費すれば、輸送コストなど気にせずに済みます。そうすれば新鮮さを売りに、野菜の価値が「形」から「鮮度や美味しさ」にシフトするかもしれません。そうなれる日が来ると信じつつこれからも野菜作りを続けていこうと思います。