本日のお宿は昭和レトロ
昨日の教訓をもとに駒ヶ岳ロープウェイから下山して、本日のお宿に寄り道せずに向かいます。その甲斐あって明るいうちに到着。
今日宿泊するのは岐阜県恵那峡近くのお宿です。着いてみてびっくり!昭和レトロ感満載の離れのお宿でした。お部屋に行ってみると、おばあちゃん家のような感じでコタツがあってゆったりのんびりした雰囲気です。
洗面台もタイル張りで備え付けの洗面器もブリキ製のものでした。テレビもBSはなくもう非日常でゆっくりしてね!という感じ。部屋に備え付けのご案内書にも
本日はご利用を頂き、ありがとうございます。
ここは、山里の田舎に里帰りしたような、誰にも気兼ねなくごゆっくりして頂くヘルスセンター、療養の湯とし、昭和の初めに、開設いたしました。
なにぶん古い旅館のため、行き届かないところも多々あると思いますが、のんびりとした時をお過ごしくださいませ。
とあります。「ふ〜ん。昭和の初め頃からあるんだ!」
レトロな気分で浴衣に着替え、のんびりした時間を楽しんでいればいいものを、やっぱり普段通り時間を何かで埋めようとしてしまいます。もうすぐ食事なのでお風呂に入ってこようっと。離れのお部屋にお風呂はなく、大浴場へ行くスタイルです。夜と朝で男女の浴場が入れ替わるので両方とも楽しめます。
さっぱりした後、お待ちかねのお食事。いい感じでお腹も減って来ていたし、なんといっても今日の夕食は松茸まんぷく御膳なのですごく楽しみです。
時間になったので個室に向かうとど〜んと待っていた松茸や見たことのないきのこたち。これらを炭火で焼いていただきます。きのこ類って普段炭火で焼いて食べませんが、ほとんどの場合焼き過ぎみたいで、女将さんが焼いてくれたきのこの美味しいのなんの。特にロウジと言う黒っぽいきのこは苦味があって地酒によく合いました。
満腹になって部屋へ戻り本日終了。
岐阜は栗・日本酒・五平餅・タイルであっていますか?
翌日は少し早めに目が覚めたのでお風呂に入って、昨日とは違う浴場に入りました。壁面が赤色に塗られた浴室はなんだかエロっちい感じがします。
朝食も期待値を大きく超えて美味しかったです。特に朴葉味噌で焼いたお豆腐が絶品。やはりその地域で食べる味と言うのは、風土に合っているからか本当に美味しいです。
ご飯をおかわりしたかったのを堪えつつチェックアウト。支払いはもちろん現金オンリー。なかなか個性的なご主人でございました。
本日のミッション
- 奥さんが下調べしていた時からずっと言っていた栗のスイーツをゲットすること。
- 義弟から頼まれていた地酒を買う。
- 五平餅を食べる。
- 最後は奥さんが大好きなタイルをテーマにした「多治見市モザイクタイルミュージアム」に行く事。
以上4つをクリアすべく出発。
出発してすぐに「栗」と書かれた看板が。時間は9時を少し回っていたくらいです。「あれ?オープンにはちょっと早くない?」と思いましたが、数台駐車していたので迷わずイン。
もうすごいお店に偶然入ってラッキーでした。
「100年後も栗菓子が愛される未来を目指して」と言うコンセプトのもと、店内には栗を使ったお菓子がずらっと並べられ、奥さんはというと、「どれを買ったらいいかわからない」と言いながらテンションマックス状態。
店内でイートインコーナーがあり、そこでモンブランが食べられるというのでシェアしつつコーヒータイム。
このモンブラン絶品でございました。偶然入ったお店でしたが最高の栗スイーツを頂いて買い物をすることができました。
「栗」の次は「お酒」です。
昨日飲んだ地酒が美味しかったのでその蔵元へ。
伺ったのは
大橋酒造さん
お店に入ると誰も出てこない。何度か声をかけると奥から忙しそうにお店の方が出てこられました。今は新酒の仕込み時期らしく残っているお酒も少ないとのこと。色々とお聞きして笠置鶴の純米酒を購入しました。
もう1軒くらい巡りたかったので、この辺りにある酒造所をお聞きすると、山を一つ超えていったところにある、恵那醸造さんを紹介していただきました。
伺ってみるとこんなところに!というようなところにある醸造所です。昔は庄屋だった創業者がお米がたくさん採れていたので、酒造りを始めたのだとか。醸造所の側に川が流れているのですが、昔はその川からお酒を船に乗せて運んでいた話や、この家の次男さんが花王の創業者だった話など興味深い話を聞くことができました。
店内に入るとお酒作りに使用しているお水を飲むことができ、軟水のお水はなんともやわらかでお酒も否が応でも期待感が膨らみます。
こんな山奥なのにどうして「鯨波」という名前なのかとお聞きすると、その昔「山の上を流れる雲が優雅に泳ぐ鯨に似ていた。」というエピソードをお聞きして、最後までいい話を聞かせていただきました。
恵那醸造さん
日本酒の次は味噌と五平餅
日本酒をゲットした後、直売所も見てみたいねということで、一番近くの直売所へ向かう途中に見つけた「こうじ店」の文字。発酵食にハマり今や味噌作りまでやっている我が家としては、岐阜の味噌も是非食してみたい。
お店の人に岐阜のお味噌のことを伺うと、この辺りでも合わせ味噌は普通に食べるとのこと。イメージでは米味噌を食べられていると思いきや、米麹は甘味、麦麹は旨みが出るとのこと。
ただ塩はかなり利かすのだとか。大変勉強になりました。
順調にミッションをクリアして今度は五平餅を食べに向かいます。今夜は名古屋飯をリクエストしているので、お昼は軽く五平餅くらいでいいんじゃない?ってことで、早速リサーチしていたお店に向かうとまさかのお休み。しょうがないので次のお店に向かうとまたもやお休み。今日は水曜日。まぁ、お休みのお店が多そうですが、五平餅屋って水曜日が店休日なの?ってくらいお休み。やっと3軒目で開いているお店に辿り着きました。
行ったお店は喫茶店で五平餅を扱っていて、「喫茶店で五平餅?」という違和感を持ったまま入店。五平餅って私たちの感覚で言うとたこ焼きみたいに想像していたけど、何に一番近いんだろうね?
入店し五平餅ください。と伝えると「何本?」と言われたので、「普通何本くらい頼まれますか?」と言うと、「1人3本以上は注文されますよ」と答えが返って来ました。どんなものが出てくるのかもわからないので、1人2本ずつくださいと伝えて出て来たのがこれ。
思ったより大きくない団子上のものが串に刺されていて、味噌をベースにしたようなタレが塗られている。団子はご飯を突いて丸めたような感じでした。表面が炙られていているので食感はパリッとしていて、タレの香ばしい香りと相まって思った以上に美味しかったです。
メニューを見ると五平餅セットなるものがあり、数種類のお好きなドリンクと合わせて、食べたい本数注文する感じなのですが、飛び込みで来た客とわかっているせいか、ママさんも全然お勧めしないので、五平餅だけ食べてそそくさと退出しました。お店の方ごめんなさい。
仕上げはタイルで完成
五平餅を食べた後は多治見モザイクタイルミュージアムへ。
ここは今回旅の計画をする前から奥さんが絶対に行く!と決めていた場所です。
リフォーム番組が大好きな奥さん。元来タイルでテーブルの天板を貼ったり楽しんでいたのですが、近頃ではさらに熱が上がり、海外のリフォーム番組の中で、キッチンの格を決めるのはバックスプラッシュ(流し台の上部に貼られたタイルのこと)だ!という言葉に魅せられ、我が家の加工場の流しの上にもバックスプラッシュを貼ったりと意欲的で、
まさにNo Tile No LIFE!という感じ。
入館すると運良く自分で好きなタイルを貼れる体験工房を受けることができました。小物を選んで好きなタイルを貼っていくのですが、性格が如実に現れはったそれぞれに違ったものが出来上がりました。
館内は最上階から下の階へと移動する順路になっていて、4階では実際に日常生活で使われてきたタイル張りの浴室や洗面台、トイレなどからアートまで様々な展示がされています。
そして下の階へ移動すると、多治見市におけるタイル文化の歴史など背景が紹介され、
2Fは企画展が行われていました。私たちが伺った時は、「青の誘惑」という企画展が行われていました。
タイルの歴史から世界観まで知ることができ、いや触れることができ大満喫。
なんとか岐阜県のミッションを全てクリアしました。九州に住んでいると岐阜県辺りの白地図を埋めることが難しかった記憶が思い起こされますが、実際に行ってみるととても素晴らしいところでした。やっぱり行ってみて食べて飲んでお金を使ってみないとわからないことがあるなと実感。このまま最終目的地である愛知県へ移動するのでした。
続く