先週、日曜日に行われるセミナーで使う資料を納品するため、ヤマト運輸を使って商品を送りました。発送日は2日前の金曜日。到着指定は土曜日の午前指定で送り先は同じ県でした。
すると日曜日の朝、先方より「資料が届いていない」との連絡が。一瞬青ざめ「荷物の状況を確認します」とお答えしてヤマトのお荷物状況確認でみると、間違いなく金曜日に担当エリアの営業所を通過し、そのエリアのベース店まで行っていますが、その先の状況が表示されていません。
総合窓口に問い合わせると。自動ガイダンスが流れてきて、「お調べしておかけになっている電話番号に連絡します」との声が流れた後自動で切れました。
お客様から電話があったのが8時半。セミナーは11時から始まります。ヤマトに連絡してから、30分経っても全く連絡が来なかったので、このまま待っていても埒が明かないので、営業所に行ってみることにしました。
窓口で状況を説明すると到着店に連絡してくれて状況を確認してもらうことができました。
どうやら土曜日何らかのトラブルがあって遅延した模様。
午前指定だったのでそのまま日曜日の午前に持ち出していた。
午前配達の時間内に配達予定だったがドライバーと連絡がつき、9時30分頃に配達完了して無事ことなきを得ました。
状況が分かった時点で先方に連絡しとりあえず一安心。
営業所で土曜日の経緯をお尋ねすると「到着店でしか状況が分からない」と言われました。それでは総合窓口の連絡先を尋ねたところ、ネットで調べてくれたのでそこにかけてみると、携帯からはダメみたいだったので、帰ってから固定電話でかけると全くつながりませんでした。
まぁ、とりあえず資料は間に合ったので良かったということにして、私たちにも落ち度があったのでその反省点を次に活かそうということでその件は終わりました。
で、帰ってから妻とこれからの労働人口が減っていく中で、AIを活用した社会について話をしました。
これからの社会ってサービスの価格は上がっていくけど、サービスの内容は下がってくだろうね。っていうものでした。
近頃カスハラという言葉を耳にします。このカスハラって本当に利用者のハラスメントなのか、サービス提供者側の問題なのか線引きが難しいところですが、システムに則った対応しか求められないので、どうなったからそうなったのかわからない不安があると感じました。これは配送サービスで起きたことですが、利用者に対して人が対応していると、時間がかかり、それだけ人的コストがかかってしまいます。ですので出来るだけシステムを利用して問題を解決しようとします。それで問題が解決できればいいのですが、解決されない場合の連絡先がないのが現状なのです。
そうした時利用者側の思っていることは、ヤマトだから到着して当たり前。というものだし、問題があれば説明してくれるのが当たり前となります。しかしどうもこの辺りがこれからは当たり前じゃなくなって来そうだなと、今回の件を経験して感じました。
サービスそのものはシステムがかなり高度に運用されているので、間違いのないものが提供されるのですが、一旦想定外のトラブルがあると、途端に対応できなくなるといった感じです。
先日江崎グリコ社で基幹システムの入れ替えがうまくいかず、プッチンプリンなどのチルド商品の出荷が停止しました。これなども想定の範囲外のトラブルが起きた時に、人間の手が及ばない事態になりました。
はるかに人間がやるよりも自動化され高度なシステムで運用した結果、合理的で無駄のないシステムを手に入れる代わりに、こうしたリスクも孕むようになった来たわけです。なぜならシステムがどのように動いているかを理解している人は少なく、トラブルが起きた時に対応や他部署との連携ができないからですが、そもそも人間の手ではどうにもならないくらい高度な仕組みなっているので仕方がありません。
トラブルが起きた時に人間のリソースを極力使わないで済むようになっている現代のサービスは時代が求めてきた結果なのですが、トラブルが起きた時など余計な障害を引き起こす原因にもなります。
いずれにしても、便利や効率を追い求めた結果かえって不便なところもあって一長一短のように感じます。
これから先さらにAI技術が導入され、そのような想定外の状況も少なくなっていくでしょうが、完全なものなどこの世の中に存在しません。これまでその時代によって人間の生き方も変化して来たように、想像もしないような産業やサービスがこれから私たちの生活を変えていくのだろうね。という話になりました。