長々と引用というか、申し訳ないなぁとか思いつつとってもいい文章だったので載せました。
自分自身の備忘録として。
闘う気持ちが折れないように。
同じ年齢で自分よりももっともっと厳しいフィールドで闘っている、田口壮という選手を応援したくなりました。
オリックス時代の彼を僕はほとんど記憶にありません。
カージナルスに行った最初のメジャー時代もそんなに記憶にありません。
しかし、今の田口選手は一番気になります。
今年大変なシーズンになるでしょうけど、メジャーに上がってきて欲しいです。
全然レベルは違うけれど、上を目指してがんばっている者として応援します。
今年はこのページに助けられそうだな。
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正直なところ、大変な迷いがありました。
ここ数年のメジャーでの生活に甘やかされてしまったのでしょうか。
(マイナーに行って、心と身体は保つやろうか?)という不安は否めません。
世界的な不況はアメリカも例外ではなく、ビッグネームも所属が決まらない中では、
僕のような端っこの選手は、契約を取れただけでもありがたいはず。それなのに、
(またあれを、もう一度繰り返すんやなあ・・・)と、メンフィスやニューヘブンでの
日々を振り返ってしまいます。
(プライドなのか?)(いや、それはない)
(お金?)(ちょっとある。ずっとマイナーなら給料は10分の1以下や)
(環境?)(カブスのマイナーはアイオワ。また知らん土地や)
(家族はどうなるんや)(寛の学校は)
頭の中がぐるぐる回転し、ここ数年で初めて、朝まで寝付けない、という
経験をしてしまいました。
そして初めて、「どう思う?」とヨメに相談しました。「去年ほとんど試合に出てない40才になるベンチの選手に、
仕事のお話があっただけでもすごいことじゃない」
「うん。それはホンマに感謝してる。でも、また上がったり下がったりで
寛の学校も気になるし、給料も10分の1以下やし・・・」
「勝負する人間が、家族気にしてどうすんの!ここ数年は夢のような生活だったの!」
「いや・・・振り回されてかわいそうやなーと・・・」
「野球選手でいられるのなんて、人生一度きりなんだし、やめるのは一瞬でできるし、
納得してないなら、やるだけやったら?まわりがどれだけ惨めと思っても、
自分さえ納得していればいいじゃない。打算で野球するなら
引退したほうがいいよ?」ああ、そうです。自分のことにはとことん暗く後ろ向きな彼女は、
それが人のこととなると、むやみやたらに前向きなのです。
でももしかしたら、僕に笑顔でそう言うことで、
自分自身を鼓舞しているのかもしれません。
これまで決して出さなかった「引退」というNGワードを口にしてまで。「どこでもついて行くよ!」
ヨメは、僕が折れた心で野球をするのが嫌なのだと言います。
数年のメジャー経験に慣らされて、それを当たり前と思い、
「いまさら俺がマイナー?」といった妙なプライドに縛られているとしたら、
それも嫌なのだと。違う、と僕は答えました。そんなプライドはないし、
失うものはない。ただ、何も考えず、勢いで夢だけ追いかけようとした
8年前より、経験と知識と体重が増えた分、
動きが慎重になってしまったのかもしれません。
しかし、これがアメリカ野球です。僕の闘争心も衰えていません。
だから、やるしかないのです。前へ、上へと突き進むだけ。
そう考えれば、やるべきことは至ってシンプルです。「カブスとマイナー契約しました!また上目指してがんばります!」と
さわやかに言うのも、ふりをするのも簡単です。しかしこのホームページで
過去7年間の喜怒哀楽を共にしてくださった皆さんには、僕の本音を
きちんとお伝えするべきと思いました。マイナー。納得していません。だから、這い上がって、
再びメジャーの舞台で勝負してみせます。
その日が来るのを僕は信じて疑わないし、信じて待っていて
欲しいのです。
そのとき、また「やった!」という気持ちを分かち合うことができれば、それに勝る
喜びはありません。40歳になるおっさん、今年も一発かましてきます。
どうぞ応援よろしくお願いいたします